スカーレットの悪女
「壱華に話したの?」
私は廊下で出会った赤星に居場所を聞き出し、望月がいる仕事部屋に突入した。
望月は部屋の中央に置かれたちゃぶ台の上にパソコンを置き、あぐらをかいた状態で画面に目を光らせていた。
「逆にいつまで隠し通すつもりやったん」
「俺を選べって言ったの?」
「あ?」
「真実を知った壱華を志勇が見捨てるかもしれないからって不安を煽って、俺を選べって壱華に迫ったの?」
部屋の中央に近づいて望月の隣に立つ。
するとパソコンに向けられていた視線が私に向いた。
「回りくどいなぁ、何が言いたいん。実莉ちゃんに関係ないやろ」
「選ばないって分かってるくせに、壱華の心が不安定だって分かってる上で揺さぶらないで」
「俺に文句言える立場か?」
その瞬間、望月の手が私に伸びて、輪郭に沿って片手で私の顔を掴んだ。
私は廊下で出会った赤星に居場所を聞き出し、望月がいる仕事部屋に突入した。
望月は部屋の中央に置かれたちゃぶ台の上にパソコンを置き、あぐらをかいた状態で画面に目を光らせていた。
「逆にいつまで隠し通すつもりやったん」
「俺を選べって言ったの?」
「あ?」
「真実を知った壱華を志勇が見捨てるかもしれないからって不安を煽って、俺を選べって壱華に迫ったの?」
部屋の中央に近づいて望月の隣に立つ。
するとパソコンに向けられていた視線が私に向いた。
「回りくどいなぁ、何が言いたいん。実莉ちゃんに関係ないやろ」
「選ばないって分かってるくせに、壱華の心が不安定だって分かってる上で揺さぶらないで」
「俺に文句言える立場か?」
その瞬間、望月の手が私に伸びて、輪郭に沿って片手で私の顔を掴んだ。