スカーレットの悪女
「あ?大希さんに甘えんな!」

「雅~、17歳の女の子にそんな牙剥いてどうすんねん」

「くそっ、こっちの美人系ならまだ分かるけど……なんでこんな……いや、大丈夫、大希さんがロリコンでも引かへん」



掴みかからん勢いで詰め寄ってきたけど、大希に諭されると勝手にブツブツ独り言を言い始めた。


ねえ、この人怖いよ!




「おもろいやろ、雅」

「感情の振り幅が広すぎて怖い」

「はあ、最悪……」



大希の後ろでびくびくしながら動向を伺う。


すると彼は大きくため息をついた。



(たすく)さんが帰ってきてただでさえ肩身狭い思いしてんのに」

「たすく?」

「赤星の下の名前」



聞きなれない単語に首を傾げると大希が教えてくれた。


アカホシタスク!?赤星さんや、フルネームの響きかっこいいじゃないか!


ぜひともタスクの兄貴と呼ばせていただきたい。
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