スカーレットの悪女
ご丁寧にミルクとシロップ、それから茶菓子も用意されている。
この前家に来た時も思ったけど、大希っておもてなし上手っていうかこういうところ器用でマメだよね。
志勇は自分でお茶すら淹れなさそうなのに。
せっかく用意してくれたし、これ以上機嫌を損ねるのも面倒だからミルクとシロップを入れてマドラーでかき混ぜた。
「それで、話って?」
「実莉って黒帝の一員やったん?」
「……ん?」
コーヒーを一口飲んで話を聞き出す。
全く予想していなかった単語が飛び出したから、首を傾げて訊き返した。
「いや、有名なんよ。黒帝の総長がひいきにしてる女の話」
「なにそれ、初めて聞いた」
「いつも傍らに赤い髪飾りの女がおったって。実莉ちゃん、実は総長の女やったん?」
大希の口から黒帝の名前が出てくるとは思ってなかった。
結局何を聞き出したいんだろう。
この前家に来た時も思ったけど、大希っておもてなし上手っていうかこういうところ器用でマメだよね。
志勇は自分でお茶すら淹れなさそうなのに。
せっかく用意してくれたし、これ以上機嫌を損ねるのも面倒だからミルクとシロップを入れてマドラーでかき混ぜた。
「それで、話って?」
「実莉って黒帝の一員やったん?」
「……ん?」
コーヒーを一口飲んで話を聞き出す。
全く予想していなかった単語が飛び出したから、首を傾げて訊き返した。
「いや、有名なんよ。黒帝の総長がひいきにしてる女の話」
「なにそれ、初めて聞いた」
「いつも傍らに赤い髪飾りの女がおったって。実莉ちゃん、実は総長の女やったん?」
大希の口から黒帝の名前が出てくるとは思ってなかった。
結局何を聞き出したいんだろう。