スカーレットの悪女
「実莉、準備できた?」



30分後、笑顔で私の部屋に入ってきたのは満面の笑みの壱華。


壱華はようやく志勇に出会えることが嬉しいみたいで終始笑顔だった。


そりゃそうだよね、1カ月ぶりに会えるんだもん。


ずっと体調が優れなかった壱華だけど、笑顔が戻ってよかった。


でもここに来て2週間近くごはんが食べれなかったから痩せちゃったな。


後半2週間はお菓子作りまくったけどそんな簡単に太れないか。



「感傷に浸ってるみたいやけど、どうしたん」



壱華の細い腕を見て申し訳なく思っていたけど、大希が近づいてきたから考えるのをやめた。


だめだ、今日の大希がかっこよすぎて意識してしまう。


七三のアップバングが抜群に似合ってるし、写真撮りたいほどスーツ姿かっこいい。


しかも大希いい匂いするんだよね。どこの香水だろう、私も欲しい。
< 590 / 807 >

この作品をシェア

pagetop