スカーレットの悪女
「実莉さん、大丈夫ですか?」
体を揺さぶられ覚醒して、自分が眠っていたことに気が付いた。
「ひぇっ、司水さん!?」
目を開けるとかなりの至近距離に司水さんの綺麗なお顔と対面していた。
「今すぐこちらへ来ていただけますか」
「はい、すぐ行きます!」
寝起きで反射的に返事したけど、なんだか司水さんは珍しく余裕がない。
ほんの少し焦っているように感じた。
何かあったのかな、不安がよぎる。
壱華が東京に帰ってからは円満解決、ハッピーエンドのはずなのに。
でも、すべて解決したはずだから新たに問題が生まれるわけない。
いろいろ考えたけど分からなかったから、司水さんの背中を急いで追いかけた。
たどり着いたのは大広間。ここに来るのは初めてだ。
大勢の来客に備えて襖を外して広く空間を使っているその場には数十名を超える荒瀬の幹部たちはもういなくて、大希と丞さん、志勇と壱華、それから颯馬が残っていた。
「……何かあったの?」
私の質問にみんな顔を曇らせるばかりで誰も答えてくれない。
しかし、大希はひとり勝ち誇った顔をしていた。
体を揺さぶられ覚醒して、自分が眠っていたことに気が付いた。
「ひぇっ、司水さん!?」
目を開けるとかなりの至近距離に司水さんの綺麗なお顔と対面していた。
「今すぐこちらへ来ていただけますか」
「はい、すぐ行きます!」
寝起きで反射的に返事したけど、なんだか司水さんは珍しく余裕がない。
ほんの少し焦っているように感じた。
何かあったのかな、不安がよぎる。
壱華が東京に帰ってからは円満解決、ハッピーエンドのはずなのに。
でも、すべて解決したはずだから新たに問題が生まれるわけない。
いろいろ考えたけど分からなかったから、司水さんの背中を急いで追いかけた。
たどり着いたのは大広間。ここに来るのは初めてだ。
大勢の来客に備えて襖を外して広く空間を使っているその場には数十名を超える荒瀬の幹部たちはもういなくて、大希と丞さん、志勇と壱華、それから颯馬が残っていた。
「……何かあったの?」
私の質問にみんな顔を曇らせるばかりで誰も答えてくれない。
しかし、大希はひとり勝ち誇った顔をしていた。