スカーレットの悪女
くつくつと笑う大希は、鋭い犬歯を覗かせてゆっくりと腕を組む。
若頭として、支配者として、志勇とは経験値の違う大希は視線を独占する方法を知っている。
あえてゆったりとした動作をとることで、大希は注目を集めた。
こうなれば覇王の独壇場、誰も口を挟むことができない。
大希の執着心を侮っていた。
この男は私を諦めるつもりすらなかったんだ。
「荒瀬にとっては実莉を差し出すだけで実害はない。こんな好都合、拒否するはずがないねん」
大希は腰を曲げ、私と目線を合わせる。
ぎょっとして目を剥く私を見て、たまらないといった様子で破顔した。
「残念、俺から逃げきれんやったな」
まさに獲物を追い詰めた捕食者。
逃げ道を探していた私は、ついに追い詰められ仕留められてしまった。
若頭として、支配者として、志勇とは経験値の違う大希は視線を独占する方法を知っている。
あえてゆったりとした動作をとることで、大希は注目を集めた。
こうなれば覇王の独壇場、誰も口を挟むことができない。
大希の執着心を侮っていた。
この男は私を諦めるつもりすらなかったんだ。
「荒瀬にとっては実莉を差し出すだけで実害はない。こんな好都合、拒否するはずがないねん」
大希は腰を曲げ、私と目線を合わせる。
ぎょっとして目を剥く私を見て、たまらないといった様子で破顔した。
「残念、俺から逃げきれんやったな」
まさに獲物を追い詰めた捕食者。
逃げ道を探していた私は、ついに追い詰められ仕留められてしまった。