スカーレットの悪女
「ほんまに囲ってん!?大希はこじらせ過ぎてそういうタイプやないと思ってたわ」

「ええやん、息子の恋愛なんて興味無いやろ」



父親は唾が飛んできそうな至近距離で、大希の顔をジロジロ見て驚きを声にする。


親にすら拗らせてると思われてるなんてちょっと笑える。



「しかも年下やん……大希が年下!?年上キラーの大希が童顔のカワイイ系選ぶとか気でも狂ったか!」

「あーもう、耳元でやかましいわ!」



すごい、減らず口で有名の大希が圧倒されている。お父さんはおしゃべり魔人だな。



「何言うてん、俺で慣れとかなもっと騒がしい人帰ってくるで」

「はあ?母ちゃんも戻ってくるん、勘弁してや」



そんなおしゃべり魔人から新情報が。


どうやら彼の妻、大希の母はもっとおしゃべりらしい。


再婚した後の母親だけど「母ちゃん」って呼ぶくらいだから家族仲は良さそう。


どんな人なんだろう、ちょっと気になる。
< 668 / 807 >

この作品をシェア

pagetop