スカーレットの悪女
◇
そこからのことは断片的にしか覚えていない。
腹の痛みと高熱にうなされて苦しかったのは覚えてる。
こんな痛みが続くくらいならいっそ……って本気で思った。
だけど夢か現実か、いろんな人の声を聞いてそれに救われた。
壱華や理叶、光冴に涼ちゃん。
そして──
「まだ意識戻らねえの?」
「意識は3日前に戻ってる。主治医が言うには昨夜は会話もできたらしいが、退院はまだまだだろうな」
こんな小娘に興味なんてないはずの、颯馬と志勇の声。
これは夢?そうじゃなかったとしたら、壱華の安否を確認しなきゃ。
眠気に抗って目を開くと、見知らぬ天井が視界に広がった。
そこからのことは断片的にしか覚えていない。
腹の痛みと高熱にうなされて苦しかったのは覚えてる。
こんな痛みが続くくらいならいっそ……って本気で思った。
だけど夢か現実か、いろんな人の声を聞いてそれに救われた。
壱華や理叶、光冴に涼ちゃん。
そして──
「まだ意識戻らねえの?」
「意識は3日前に戻ってる。主治医が言うには昨夜は会話もできたらしいが、退院はまだまだだろうな」
こんな小娘に興味なんてないはずの、颯馬と志勇の声。
これは夢?そうじゃなかったとしたら、壱華の安否を確認しなきゃ。
眠気に抗って目を開くと、見知らぬ天井が視界に広がった。