スカーレットの悪女
騒がしく会話をしてご飯を食べ終えると、眠気に誘われて私は一足先にベッドに潜り込んだ。


大希より先にお風呂には入ってるし、特にすることもないし早く寝てしまおう。



「実莉もう寝るん?さすがに早すぎひん」



大希は寝室に来てしばらくブーブー言ってたけど、私に全然相手にされないから折れてベッドに入ってきた。



「実莉あったか〜」



大希は横向きで寝る私を後ろから抱きしめてご満悦。


眠すぎて無反応でいると、私のお腹に添えられていた手をだんだん上に移動させていく。


胸を触る気だな。しかし今日だけはマジで触らないで欲しい。



「今日は生理だからだめ」

「え、生理?このタイミングで?」



大希の手を握って阻止すると、大希は声を低くして納得のいかない様子。


顔が見えないから分かんないけど、さすがの大希もお預けを食らいすぎて我慢の限界なのかな。


私としては、ぶっちゃけクソ男ムーブを取ってくれた方が都合がいい。


このままだと大希に完全に惚れてしまうのも時間の問題だから、いい加減幻滅させてほしい。



「なんで早く言わへんの、今日ずっと体調悪かったんやないん」
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