スカーレットの悪女
起き上がった私は大希の目の前で寝間着を脱いで下着姿になった。


その状態で自分から抱きつくと、大希は驚いたように眉を上げた。



「無理してへん?嫌やったら言って」

「急に弱気になってどうしたの?嫌だったらとっくの昔に逃げ出してる。それに、籍入れるよりこっちの方がマシ」



私らしく強気に笑うと、大希はいつものようないたずらな笑顔を見せた。



「そんなに籍入れるの嫌?俺もはよ結婚せんと上がやかましいねん」

「うるさい、生き遅れのおっさん」

「ま、据え膳はおいしくいただきますけど?」



満面の笑みはやがて扇情的な熱を帯びていく。


いつまでも生意気な私を愛しそうに見つめ、大希は唇を寄せた。
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