スカーレットの悪女
「ただいま実莉、今日のご飯なにー……げぇっ!」
夕方のリビングに響く陽気な大希の声。しかし一転して怒りと驚きの入り交じったダミ声に変わる。
「親に対してげってなんやねん」
「昨日も来たやん!なんで毎日ウチに来んねん!」
大希が声を荒らげる理由。それは毎日のように入り浸る自分の両親への嫌悪感だった。
最近、大希の父親である会長は雫佳さんを引き連れ毎日のように私に会いに来る。
今日はリビングで、会長の部下に買わせに行った人気店のシュークリームの味比べをしていた。
会長、もといお父さんは強面のくせに大の甘党。シュークリームを掴んで戦利品のように誇らしく掲げ、大希に渾身のドヤ顔を披露していた。
「お茶会やお茶会、大希も混ざる?」
「何がお茶会や、母ちゃんは酒飲んでるやん。シュークリームを肴に酒飲むとかイカれてるわ〜」
「ブランデーやで?甘いものと合うやん。しかもこんなん私にとっては茶くらい薄いわ」
「ええからはよ解散して。あと実莉が気使って可哀想やから毎日押しかけんのやめて」
「毎日やないで週5くらいやんな」
「ほぼ毎日やんふざけんなや俺の実莉やねん!」
大希は顔をしかめて歯をむき出しにする。まるで虎の威嚇みたいだ。
するとお父さんは大希に視線を向け、ふんと鼻で笑った。
「駄々こねんな27歳児、見苦しいわ」
「うるさいアラ還。17歳に媚び売んな見苦しいわ」
相変わらず父親にはドライな大希。ずかずかと彼に近づき「はよ出ていかんと親父の性癖実莉に暴露したるからな。さっさと嫌われたらええねん」とまさかのヤクザとトップを脅し始めた。
そんなドン引きするほどの性癖って何?逆に気になるんだけど。
夕方のリビングに響く陽気な大希の声。しかし一転して怒りと驚きの入り交じったダミ声に変わる。
「親に対してげってなんやねん」
「昨日も来たやん!なんで毎日ウチに来んねん!」
大希が声を荒らげる理由。それは毎日のように入り浸る自分の両親への嫌悪感だった。
最近、大希の父親である会長は雫佳さんを引き連れ毎日のように私に会いに来る。
今日はリビングで、会長の部下に買わせに行った人気店のシュークリームの味比べをしていた。
会長、もといお父さんは強面のくせに大の甘党。シュークリームを掴んで戦利品のように誇らしく掲げ、大希に渾身のドヤ顔を披露していた。
「お茶会やお茶会、大希も混ざる?」
「何がお茶会や、母ちゃんは酒飲んでるやん。シュークリームを肴に酒飲むとかイカれてるわ〜」
「ブランデーやで?甘いものと合うやん。しかもこんなん私にとっては茶くらい薄いわ」
「ええからはよ解散して。あと実莉が気使って可哀想やから毎日押しかけんのやめて」
「毎日やないで週5くらいやんな」
「ほぼ毎日やんふざけんなや俺の実莉やねん!」
大希は顔をしかめて歯をむき出しにする。まるで虎の威嚇みたいだ。
するとお父さんは大希に視線を向け、ふんと鼻で笑った。
「駄々こねんな27歳児、見苦しいわ」
「うるさいアラ還。17歳に媚び売んな見苦しいわ」
相変わらず父親にはドライな大希。ずかずかと彼に近づき「はよ出ていかんと親父の性癖実莉に暴露したるからな。さっさと嫌われたらええねん」とまさかのヤクザとトップを脅し始めた。
そんなドン引きするほどの性癖って何?逆に気になるんだけど。