スカーレットの悪女
「じゃあ協力しろ」
「協力して私にメリットある?
てか壱華とひとつ屋根の下で同居してるって知って、こっちは気が気じゃないんだけど。
私の大事な家族に手出してないでしょうね?」
「チッ、役に立たねえな。シスコンが」
「ありがとうございます」
「褒めてねえんだよチビガキ」
渾身のぶりっ子演技で満面の笑みを見せると、志勇は心底ウザったそうに顔をしかめる。
颯馬はやり取りが面白かったのか「ブハッ……メンタル強すぎ」と志勇の背後で笑っていた。
ふたりの様子からして、荒瀬兄弟とはだいぶ打ち解けたんじゃないかと思った。
気に入った相手としか会話しないという志勇が目を見て話してくれるし、颯馬だってもうすっかり素を出している。
もちろんヤクザだから油断ならないけど、意思疎通ができる、今はこれで十分だ。
「協力して私にメリットある?
てか壱華とひとつ屋根の下で同居してるって知って、こっちは気が気じゃないんだけど。
私の大事な家族に手出してないでしょうね?」
「チッ、役に立たねえな。シスコンが」
「ありがとうございます」
「褒めてねえんだよチビガキ」
渾身のぶりっ子演技で満面の笑みを見せると、志勇は心底ウザったそうに顔をしかめる。
颯馬はやり取りが面白かったのか「ブハッ……メンタル強すぎ」と志勇の背後で笑っていた。
ふたりの様子からして、荒瀬兄弟とはだいぶ打ち解けたんじゃないかと思った。
気に入った相手としか会話しないという志勇が目を見て話してくれるし、颯馬だってもうすっかり素を出している。
もちろんヤクザだから油断ならないけど、意思疎通ができる、今はこれで十分だ。