Evil Revenger 復讐の女魔導士 ─兄妹はすれ違い、憎み合い、やがて殺し合う─
 部屋の中は、ベッドと小さなテーブルがあるだけの飾り気のない所だった。
 ベスフル城にいたころとはかなり扱いは違うが、それでも城内の一室があてがわれるということは、やはり、王族として、それなりに特別扱いされているような気もした。
 ベッドに横になり、石の天井を見て考える。
 私は、これからどうなるのか?
 牢屋の中でも、同じような自問自答ばかりを繰り返していた気がする。
 どうなるのか、ばかりで、どうするのか、と考えたことはない。
 ただ、流されるまま生きてきた結果が、これだった。
 不安は消えることはなかったが、長旅で疲れていたせいか、その日は、天井を見つめたまま、いつの間にか眠りに落ちていた。
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