身代わり少女は主人を慕う
第4章 母の思い
翌朝、私は何となく目が覚めた。
「おはようございます、うたさん。」
障子の向こうに、志麻さんが座っていた。
「入りますね。」
「はい……」
寝ぼけたまま起き上がり、布団を畳もうとした。
「あっ、うたさん。布団はそのままで。」
「へぇ?」
自分が寝た布団を畳まないなんて、あるの?
「お嬢様は、自分で布団を畳もうとはしません。後で私が畳みますから、先にお顔を洗って下さい。」
見ると、黒い上質の桶に、水が入れてあった。
「これで、顔を洗うの?」
「はい。」
これもお嬢様になる為だ。
私は、桶の水で顔を洗った。
その間に布団は、志麻さんがパパッと畳んで、押し入れに入れてしまった。
「今日のお召し物は、これです。」
差し出されたのは、昨日とは違う着物。
「おはようございます、うたさん。」
障子の向こうに、志麻さんが座っていた。
「入りますね。」
「はい……」
寝ぼけたまま起き上がり、布団を畳もうとした。
「あっ、うたさん。布団はそのままで。」
「へぇ?」
自分が寝た布団を畳まないなんて、あるの?
「お嬢様は、自分で布団を畳もうとはしません。後で私が畳みますから、先にお顔を洗って下さい。」
見ると、黒い上質の桶に、水が入れてあった。
「これで、顔を洗うの?」
「はい。」
これもお嬢様になる為だ。
私は、桶の水で顔を洗った。
その間に布団は、志麻さんがパパッと畳んで、押し入れに入れてしまった。
「今日のお召し物は、これです。」
差し出されたのは、昨日とは違う着物。