星降る夜の奇跡をあなたと
クリスマスパーティー
月曜日から冬休みまでの1週間は、
蓮も授業があるから
学校へ行くという事で、その間私は
家で、データ入力の仕事をしたり、
家事をすることにした。蓮からは
家に置いてあるPCを自由に使って
良いと言われ、タイムスリップや
ふたご座流星群について調べた。
タイムスリップに関しては、
“フィクション作品での題材として
用いられる表現。未来や過去から
移動すること”と、
私が認識している程度の事しか
書かれておらず。ふたご座流星群は、
知らない事が沢山あったが、
それがどうタイムスリップと
関わりがあるのかなんて全く
分からなかった。
ただ、年間三大流星群のひとつで、
一晩見られる数では年間で最大
である事が重要なのではないかと
直感的に思った。
データ入力のお仕事は本当に
有り難かった。
入力を終えたデータをメールで
送付し、確認が出来た時点で
入金されるらしく、連の
スマホに入金連絡がくると
お金を下ろして渡してくれた。
これで、私は食事を用意し、
消耗品を買ったりした。蓮は、
私にダメもあれしろ、これしろも
言わなかったが、食事を作ったり、
お仕事をすることで、
私自身がこの世界に存在している
証の様な気がして進んでやった。
私がこっちに来てから、
今日で10日目。クリスマス・イブだ。
彼氏と彼女であったら豪華な食事を
用意するべきなのだろうが、私達の
関係は同居人ではあるが、友人と呼ぶ
には烏滸がましい気がする。
強いて言うなら秘密を共有している
“同士”と言ったところだろうか。
気合を入れて作るのは気が引けて、
いつも通りの物を作ろうと思った。
そう思っているのに買い物中、
クリスマスっぽい食材を選んだり、
街のクリスマス装飾に自分には
一緒に過ごす人が居るのだと
いうことに浮足立っている事に気付き、
妙にくすぐったさを感じた。
結局、少しだけクリスマス感を出した
メニューにしてしまった。
食事の準備が終わり、データ入力を
していると蓮が帰ってきた。
私は、自分がいつ急に居なくなるか
分からないから、朝のお見送りと
帰りのお出迎えは絶対にしようと
決めていた。今日もドアの音がした
為、玄関へ向かうと、ケーキの箱を
顔の所まで上げ、それを見せる様に
“ただいま。メリークリスマス”
と笑顔を見せる蓮がいた。
「おぉー、クリスマスだ」
私の作った食事を見て蓮が感心した
様に言った。
「蓮だって、ケーキ買ってきてくれたん
でしょ?」
「それだけじゃないんだな」
蓮がバックから瓶を取り出した。
「シャンパン!?」
「いや、俺、未成年。シャンメリー。
でも、っぽいでしょ?」
そうだった。普段から落ち着いて
いるし、対応がスマートだから
忘れてたが、彼は19歳なのだ。
「っぽいっぽい!すっごい嬉しい!
メリークリスマス。ありがとう」
自分で作った物だが、今日の食事は
いつもより何倍も美味しく感じた。
そしていつもより何倍も楽しく
感じた。そんな楽しい時間を終え、
お風呂にも入り、まったりTVを
音楽番組を観ていると、
あるアーティストが新曲を披露して
おり、それを聞いた私が
「あっ。この曲が主題歌のドラマ
好きだった」
と気分も良かった為、歌ってしまうと、
「これ新曲って言ってたけど?
なんか、未来から来てるんだって
ちょっと実感。和奏は実際に
体験してる、俺はその和奏に
関わってる。凄い事だよな」
「論文書けそうな体験だよね?」
「俺が文学部なら」
「だね」
顔を見合わせて、笑った。
知らない人が聞いても、
今の会話の何処に面白い所があった?
と思われるであろう。
私達でしか笑えないであろう内容。
それが嬉しくてたまらないのは、
私だけだろうか?
蓮も授業があるから
学校へ行くという事で、その間私は
家で、データ入力の仕事をしたり、
家事をすることにした。蓮からは
家に置いてあるPCを自由に使って
良いと言われ、タイムスリップや
ふたご座流星群について調べた。
タイムスリップに関しては、
“フィクション作品での題材として
用いられる表現。未来や過去から
移動すること”と、
私が認識している程度の事しか
書かれておらず。ふたご座流星群は、
知らない事が沢山あったが、
それがどうタイムスリップと
関わりがあるのかなんて全く
分からなかった。
ただ、年間三大流星群のひとつで、
一晩見られる数では年間で最大
である事が重要なのではないかと
直感的に思った。
データ入力のお仕事は本当に
有り難かった。
入力を終えたデータをメールで
送付し、確認が出来た時点で
入金されるらしく、連の
スマホに入金連絡がくると
お金を下ろして渡してくれた。
これで、私は食事を用意し、
消耗品を買ったりした。蓮は、
私にダメもあれしろ、これしろも
言わなかったが、食事を作ったり、
お仕事をすることで、
私自身がこの世界に存在している
証の様な気がして進んでやった。
私がこっちに来てから、
今日で10日目。クリスマス・イブだ。
彼氏と彼女であったら豪華な食事を
用意するべきなのだろうが、私達の
関係は同居人ではあるが、友人と呼ぶ
には烏滸がましい気がする。
強いて言うなら秘密を共有している
“同士”と言ったところだろうか。
気合を入れて作るのは気が引けて、
いつも通りの物を作ろうと思った。
そう思っているのに買い物中、
クリスマスっぽい食材を選んだり、
街のクリスマス装飾に自分には
一緒に過ごす人が居るのだと
いうことに浮足立っている事に気付き、
妙にくすぐったさを感じた。
結局、少しだけクリスマス感を出した
メニューにしてしまった。
食事の準備が終わり、データ入力を
していると蓮が帰ってきた。
私は、自分がいつ急に居なくなるか
分からないから、朝のお見送りと
帰りのお出迎えは絶対にしようと
決めていた。今日もドアの音がした
為、玄関へ向かうと、ケーキの箱を
顔の所まで上げ、それを見せる様に
“ただいま。メリークリスマス”
と笑顔を見せる蓮がいた。
「おぉー、クリスマスだ」
私の作った食事を見て蓮が感心した
様に言った。
「蓮だって、ケーキ買ってきてくれたん
でしょ?」
「それだけじゃないんだな」
蓮がバックから瓶を取り出した。
「シャンパン!?」
「いや、俺、未成年。シャンメリー。
でも、っぽいでしょ?」
そうだった。普段から落ち着いて
いるし、対応がスマートだから
忘れてたが、彼は19歳なのだ。
「っぽいっぽい!すっごい嬉しい!
メリークリスマス。ありがとう」
自分で作った物だが、今日の食事は
いつもより何倍も美味しく感じた。
そしていつもより何倍も楽しく
感じた。そんな楽しい時間を終え、
お風呂にも入り、まったりTVを
音楽番組を観ていると、
あるアーティストが新曲を披露して
おり、それを聞いた私が
「あっ。この曲が主題歌のドラマ
好きだった」
と気分も良かった為、歌ってしまうと、
「これ新曲って言ってたけど?
なんか、未来から来てるんだって
ちょっと実感。和奏は実際に
体験してる、俺はその和奏に
関わってる。凄い事だよな」
「論文書けそうな体験だよね?」
「俺が文学部なら」
「だね」
顔を見合わせて、笑った。
知らない人が聞いても、
今の会話の何処に面白い所があった?
と思われるであろう。
私達でしか笑えないであろう内容。
それが嬉しくてたまらないのは、
私だけだろうか?