星降る夜の奇跡をあなたと
クリスマスプレゼント
図書館通いを辞めた事で、時間にも
ゆとりが出来、蓮へのプレゼントを
買いに行く事も出来た。
まぁ、授業があるわけでも、
テストがあるわけでもないので、
元々さほど忙しかったわけでも
ないのだが…。
蓮の隣で寝て、蓮の隣で起きる。
蓮の為に食事を作り、一緒に食べる。
何てことない事で笑い合う。
そんな毎日を大切に過ごす。
蓮と過ごす一日一日は、本当に
かけがえのないものであった。
12月の土曜日、実習中にも関わらず、
イルミネーションに連れてきてくれた。
光のアーチを通り、着いた場所には、
色とりどりにライトアップされた木々。
その中心には大きなスノードームがあり
幻想的な世界が醸し出されていた。
「凄いキレイ…」
繋いだ手を蓮が強く握る。
その強さが、もうそこまで迫っている日を
避けては通れないのだと
言い聞かせている様でだった。
「また4年後に一緒に来よう。
その後は毎年」
しっかりと私との未来を見てくれて
いる…
「うんっ。絶対!また旅行にも行きたい」
なるべく明るく振る舞う。
涙は見せたくない。
泣き顔より笑顔を覚えていて欲しい。
「いいね。二人でいろんな所に行って、
写真もいっぱい撮ろう」
私達は未来の話を沢山した。
何処に行きたい、何をしたい。
そんな他愛も無い話。それでも
未来に向けての約束は私達の絆を
強くした。
「ちょっと早いけど、
クリスマスプレゼント。
縛り付けるみたいだけど、
着けてくれたら嬉しいな」
黒の革ベルトにベゼル、インデックス、針がシャンパンゴールドの腕時計。
腕時計をプレゼントするということは、
“あなたと時を刻みたい”という
意味があるという。意図的では
無かったものの、これを見つけた時、
蓮にぴったりだと思ったのだ。
「開けていい?」
「もちろん。気に入ってくれると
嬉しいな」
蓮がリボンを解き、ケースを開ける。
緊張する…。喜んでくれるかな?
「わぁ。すっごいカッコいい。
ホント嬉しい。和奏着けてよ」
右手を私に差し出しながら言う蓮に
私はケースから時計を出し、
蓮の手首に着けた。
うん。やっぱり似合ってる。
蓮は私に抱きつき、耳元で
“ありがとう。大事にする”そう囁いた。
すると、私の首に違和感が。
“えっ?”
蓮が離れ、
「それ、俺からのクリスマスプレゼント。
俺は縛り付けるつもり」
戯けたような笑顔を見せる。
私は首元に目線を移すと、ネックレスが
掛けられていた。
三日月に星があしらわれ、
そこから水色のストーンが下がった
可愛らしいデザインの物であった。
「…かわいい。蓮、これ。私に?」
「うん。和奏っぽいよね。似合ってる」
“涙は見せたくない”という私の
決意は一瞬にして崩れた。
今度は私が蓮に抱きつき、“ありがとう”と
何度も何度も伝えた。
蓮は腕時計をプレゼントする意味を
知ってたのかな?
“今は違うかもしれない。
俺達はこの先ずっと同じ時を刻むんだ。
お互いがお互いを想い合い、
信じていれば絶対大丈夫”
そうだ。
私達は大丈夫。絶対に大丈夫だ。
ゆとりが出来、蓮へのプレゼントを
買いに行く事も出来た。
まぁ、授業があるわけでも、
テストがあるわけでもないので、
元々さほど忙しかったわけでも
ないのだが…。
蓮の隣で寝て、蓮の隣で起きる。
蓮の為に食事を作り、一緒に食べる。
何てことない事で笑い合う。
そんな毎日を大切に過ごす。
蓮と過ごす一日一日は、本当に
かけがえのないものであった。
12月の土曜日、実習中にも関わらず、
イルミネーションに連れてきてくれた。
光のアーチを通り、着いた場所には、
色とりどりにライトアップされた木々。
その中心には大きなスノードームがあり
幻想的な世界が醸し出されていた。
「凄いキレイ…」
繋いだ手を蓮が強く握る。
その強さが、もうそこまで迫っている日を
避けては通れないのだと
言い聞かせている様でだった。
「また4年後に一緒に来よう。
その後は毎年」
しっかりと私との未来を見てくれて
いる…
「うんっ。絶対!また旅行にも行きたい」
なるべく明るく振る舞う。
涙は見せたくない。
泣き顔より笑顔を覚えていて欲しい。
「いいね。二人でいろんな所に行って、
写真もいっぱい撮ろう」
私達は未来の話を沢山した。
何処に行きたい、何をしたい。
そんな他愛も無い話。それでも
未来に向けての約束は私達の絆を
強くした。
「ちょっと早いけど、
クリスマスプレゼント。
縛り付けるみたいだけど、
着けてくれたら嬉しいな」
黒の革ベルトにベゼル、インデックス、針がシャンパンゴールドの腕時計。
腕時計をプレゼントするということは、
“あなたと時を刻みたい”という
意味があるという。意図的では
無かったものの、これを見つけた時、
蓮にぴったりだと思ったのだ。
「開けていい?」
「もちろん。気に入ってくれると
嬉しいな」
蓮がリボンを解き、ケースを開ける。
緊張する…。喜んでくれるかな?
「わぁ。すっごいカッコいい。
ホント嬉しい。和奏着けてよ」
右手を私に差し出しながら言う蓮に
私はケースから時計を出し、
蓮の手首に着けた。
うん。やっぱり似合ってる。
蓮は私に抱きつき、耳元で
“ありがとう。大事にする”そう囁いた。
すると、私の首に違和感が。
“えっ?”
蓮が離れ、
「それ、俺からのクリスマスプレゼント。
俺は縛り付けるつもり」
戯けたような笑顔を見せる。
私は首元に目線を移すと、ネックレスが
掛けられていた。
三日月に星があしらわれ、
そこから水色のストーンが下がった
可愛らしいデザインの物であった。
「…かわいい。蓮、これ。私に?」
「うん。和奏っぽいよね。似合ってる」
“涙は見せたくない”という私の
決意は一瞬にして崩れた。
今度は私が蓮に抱きつき、“ありがとう”と
何度も何度も伝えた。
蓮は腕時計をプレゼントする意味を
知ってたのかな?
“今は違うかもしれない。
俺達はこの先ずっと同じ時を刻むんだ。
お互いがお互いを想い合い、
信じていれば絶対大丈夫”
そうだ。
私達は大丈夫。絶対に大丈夫だ。