拗らせLOVERS
「おはよう、碧斗くん」

「うっす、(まどか)

私の2つ年下の妹の円が私と碧斗の真ん中を通り抜ける

「遅刻すんなよ」

碧斗が円の頭にポンっと大きな右手を乗せて笑った


ズルい!円

碧斗に頭ポンポンしてもらって!


私は唇を少し尖らせて円を睨んだ


「お姉ちゃん達こそ遅刻するよ」

円は不敵な笑みを浮かべると自転車に飛び乗った


な、何よ!
その余裕な笑みは!

妹にさえ嫉妬する姉を馬鹿にしてるのか?


私はイライラしながらガチャガチャと扉に鍵をかけた


「お前、いつまで鍵かけてんだよ」

呆れた声で碧斗が言った

「どうせあたしはドンクサイで…」 

突然、碧斗の長い右腕が私の肩を包みこんだ

「な、な、何!」

私は真っ赤な顔で碧斗を見上げた


「急がねえとマジで遅刻!」


や、やめろ〜!
そんなカッコいい顔で私に微笑むな!

そして、肩を抱くな!!!!

「陽和、顔 真っ赤」

碧斗が馬鹿にしたように笑った


「うっ、うるさーーーい!」

私は碧斗の腕を払い除けると一人で歩きだした

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