拗らせLOVERS
俺と陽和が小学校6年の春に陽和の父親が交通事故で亡くなった

馬鹿みたいに明るい陽和から笑顔が消えた


陽和が学校を休んで8日目の夕方

俺は学校から預かった宿題を握りしめ陽和の部屋へと向かった

トントン…

ドアをノックして扉を開けた


部屋の中には肩を落とし目を腫らした陽和がいた

「陽和…これ」


なんて声をかけて良いか解らず、手に持っていた宿題の束を手渡した


「ありがとう、碧斗」


陽和は俺に心配をかけないようにと無理して笑った


その笑顔が悲し過ぎて


俺は陽和を抱きしめた
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