*夜桜の約束* ―春―
夜半の県道はさすがに空いていた。
まだ顔を出さない太陽だが、そのうち少しずつ東の空を明るく染め上げるだろう。
秀成のナビゲーションは全員の携帯に送られたお陰で、いつのまにか前後に見覚えのある車が数台確認された。
一同気持ちを一つにして高岡邸を目指す。──自分達の仲間を取り戻すために。
しばらく進んだ前方に、『工事中』の立て看板と迂回路の矢印が現れた。
仕方なく一行はその回り道に従ったが、行けども行けども元のルートに戻れず、それどころか由倉市から離されていることにやがて気が付いた。
「何だ……? 明らかに東に進まされてる。秀成、聞こえるか?」
「はい、凪徒さん。いえ、そんな大掛かりな工事の情報なんて出ていませんよ。突発的な事故や事件の可能性は見えませんか?」
「いや……バリケードの向こうは静かなもんだ。これも組織の妨害なのか?」
凪徒は暮に路肩へ停めるよう指示を出し、工事用フェンスの手前まで歩み寄った。
まだ顔を出さない太陽だが、そのうち少しずつ東の空を明るく染め上げるだろう。
秀成のナビゲーションは全員の携帯に送られたお陰で、いつのまにか前後に見覚えのある車が数台確認された。
一同気持ちを一つにして高岡邸を目指す。──自分達の仲間を取り戻すために。
しばらく進んだ前方に、『工事中』の立て看板と迂回路の矢印が現れた。
仕方なく一行はその回り道に従ったが、行けども行けども元のルートに戻れず、それどころか由倉市から離されていることにやがて気が付いた。
「何だ……? 明らかに東に進まされてる。秀成、聞こえるか?」
「はい、凪徒さん。いえ、そんな大掛かりな工事の情報なんて出ていませんよ。突発的な事故や事件の可能性は見えませんか?」
「いや……バリケードの向こうは静かなもんだ。これも組織の妨害なのか?」
凪徒は暮に路肩へ停めるよう指示を出し、工事用フェンスの手前まで歩み寄った。