Again〜今夜、暗闇の底からお前を攫う〜
「ねぇ聞いた?」

「聞いた聞いた、やばいよね!」


その次の日、学校に行くと女子生徒を中心に教室内が妙にザワついていた。


「ねぇ聞いた?」

「聞いた聞いた、やばいよね!」


それは昼休みになっても変わることなく……。


「なんか今日妙にザワついてない?」


鼻歌を歌いながら、お弁当のおかずを次々と口に運ぶ菜穂に尋ねる。


「そうかな?」

「なんか女子を中心に、ずっとソワソワザワザワしてる気がするんだよね」

「んー、聞いてみよう!」

「えっ?」


菜穂は、近くに座っているクラスメイトの女子に突拍子も無く話しかける。


「ねぇ、今日なんかあった?」

「えー知らないの?」


やっぱなんかあったんだ……。

菜穂が声をかけた女子は、私たちを見て目を丸くする。


「Again(アゲイン)が再び現れたんだよ」


ん?Again?

私は首を傾げ隣にいる菜穂を見ると、なんとも言えない複雑な表情をしていた。
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