Again〜今夜、暗闇の底からお前を攫う〜
学校が終わり、いつものように塾で自習をした帰り、よく通る公園で珍しく不良が集まっていた。

こんな公園にも不良は集まるのか…

そう思いながら足を進めるけど、目だけはなぜか彼らから離せなかった。

あのバイクって確か、ファミレスで見た時の……。


そう考え込んでいると、無意識に歩いていた足も止まった。

彼らは、楽しそうにはしゃいでいた。

お酒を飲んでいるのか、空き缶がいくつかベンチに倒れている。

その不良の中にも女の人が数名いた。

その中に、お姉ちゃんの姿を探している自分がいた。

私はまだ"偶然"を期待している。


「なんか用か?」


その時、背後から声が聞こえ驚いて肩が跳ねる。

後ろを振り返ると、夜道を照らす微かな街灯が、その男を照らしていた。
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