Again〜今夜、暗闇の底からお前を攫う〜
これからは全部私のもの
良い匂いに目が覚めると、カーテンの隙間から光が差し込んでいた。
ベットから出ると、雑魚寝しているAgainのメンバーを起こさないように慎重に歩きながら匂いがする方へと向かう。
匂いの元を辿ると、お姉ちゃんが鼻歌を歌いながら朝ごはんを作っていた。
この部屋キッチンもあるなんて、普通に暮らせる便利な溜まり場だなぁと感心する。
「お姉ちゃん、おはよう」
「おはよう、ごめん起こしちゃった」
「良い匂いがして起きた」
「朝ごはん食べるでしょ、待ってね、もう少しで出来るから」
私はお姉ちゃんの隣に立つと、出されているレタスを自ら洗う。
「手伝ってくれるの?」
「うん」
「ありがとう」
お姉ちゃんは嬉しそうに笑って、卵をフライパンに入る分だけ割り入れる。