Again〜今夜、暗闇の底からお前を攫う〜
「ここにずっといるのは暑いでしょ?
ほら行こう」


男の一人がまた私の腕を掴むとさっきよりも強い力で引っ張られ、思わず「痛っ」と声が漏れる。


「あー、ごめん、痛かった?」

「俺らも暑くてさ、早く涼しい場所行きたかったんだよね、急かしてるみたいで悪いね」


彼らはそう言って謝るが、全然悪いと思っていないのが全面に顔に出ていた。


「離して」


怪しすぎる彼らを信用して付いていくのはあまりにも怖かった。

私がそう言うと、彼らの表情が嘘くさい笑顔から面倒くさそうな気怠い表情に変わる。


「いいから早く来いよ」

「めんどくせぇな、どうせその気だったんだろ?」


はあ?んな訳ないでしょ!

もちろん離してというお願いを素直に受け入れてくれるはずもなく、更に強い力でグイグイ引っ張られる。
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