Again〜今夜、暗闇の底からお前を攫う〜
カオルは本気なのか、力を強めると男はまた大袈裟に痛がる。


「…お、俺らはただ良い女がいるって言われただけだ!
この女が男に飢えてるから、そそのかしたら付いて行くから、後は好きなように遊べるって!」


…はぁ?

誰がそんなこと…


「ナンパした女達が、カオルって奴に頼まれたからって言えばどこでも付いて行くからって教えてもらったから声かけたのに、この女急に暴れ出すから!」


腹を押さえ痛がっていた男が「あの女達だ」と指をさす。

その先を辿ると、さっき私にカオルの価値がどうとか散々言ってきた女の人達が隠れるようにこの光景を見ていた。

自分達の存在がバレたと思った彼女達は、逃げるように走って行った。

カオルが彼女達に気を取られ、力を一瞬緩めた隙に今度は男達も逃げるように走ってその場から距離をとる。
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