Again〜今夜、暗闇の底からお前を攫う〜
それから暫く姉妹で楽しく話した後、私はAgainの溜まり場に少しだけ顔を出すことにした。

今日は土曜日で学校も休みだからか、みんな揃っていた。


「私、やっぱりお母さんに会って話をしてくる」


一度幸人と海斗には、家に帰ろうかと相談してい
た。

その時二人には会う必要はないとハッキリ言われていたので、私は一応自分で決めて会うことにした旨を伝えに来たのだ。


「本当に一人で大丈夫なの?
私も付いて行こうか?」


初めて聞いた菜穂は、心配そうに私の手を握る。


「大丈夫、自分で決めたから」


私の揺るがない強い目に渋々手を離すと、私は菜穂に礼を言う。

いつも心配してくれる菜穂には感謝してもしきれなかった。


「ここに来る前に聡さんの家に行ってきたんでしょ?カオルどうだった?」

「まだ少し熱があったけど、前よりは安らかに眠ってたよ」

「死んだみたいに言うやん」


私の冗談に菜穂がすかさずツッコミを入れる。
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