Again〜今夜、暗闇の底からお前を攫う〜
「綺月ちゃんがカオルの名前を呼ぶだけで、きっとカオルは我に返ると思ったんだ。
まぁ、実際どうなるか分からなかったけど、驚くほど上手くいったからちょっと綺月ちゃんに嫉妬した」
「長い付き合いの私達の声が聞こえないのに、何で綺月の声は聞こえるのよ!本当ムカつくよね!」
「カオルは意外と単純だから」
「意外じゃねぇよ、馬鹿はもれなく単純なんだよ」
カオルにとって私は特別ってどういう意味なんだろう。
他の女の人達とは違う、でも菜穂達とも違う。
また違った別枠。
それは自惚れてもいい別枠なのだろうか。
「あー気抜いたら好きって言いそうになる」
私は椅子に全力でもたれただらしない状態で、息を吐くようにとんでもないことを口にすると、幸人が紅茶を吹き出しそうになる。
「えっ、綺月ちゃんってカオルのこと好きなの?」
「うん」
雪希にそう聞かれ、私は間をあけずに頷いた。
海に行った時、雪希は奈都と遊んでくれていたので私がカオルを好きだということを今ここで知る。
即答で頷く私を見て、雪希は何かを口に出そうとして菜穂に全力で押さえつけられる。
まぁ、実際どうなるか分からなかったけど、驚くほど上手くいったからちょっと綺月ちゃんに嫉妬した」
「長い付き合いの私達の声が聞こえないのに、何で綺月の声は聞こえるのよ!本当ムカつくよね!」
「カオルは意外と単純だから」
「意外じゃねぇよ、馬鹿はもれなく単純なんだよ」
カオルにとって私は特別ってどういう意味なんだろう。
他の女の人達とは違う、でも菜穂達とも違う。
また違った別枠。
それは自惚れてもいい別枠なのだろうか。
「あー気抜いたら好きって言いそうになる」
私は椅子に全力でもたれただらしない状態で、息を吐くようにとんでもないことを口にすると、幸人が紅茶を吹き出しそうになる。
「えっ、綺月ちゃんってカオルのこと好きなの?」
「うん」
雪希にそう聞かれ、私は間をあけずに頷いた。
海に行った時、雪希は奈都と遊んでくれていたので私がカオルを好きだということを今ここで知る。
即答で頷く私を見て、雪希は何かを口に出そうとして菜穂に全力で押さえつけられる。