Again〜今夜、暗闇の底からお前を攫う〜
私は、お姉ちゃんと違ってひねくれている。
お姉ちゃんみたいに誰でも優しい人間ではいれないし、ましてや生徒会長なんて面倒臭いことはやりたくない。
それなのに、お姉ちゃんと同じ高校に合格した私は、お姉ちゃんの人生を辿るように成績トップを維持し続けている。
その理由は……自分でもよくわかっていない。
だけど、私はお姉ちゃんではない。
「綺月~助けて~」
今日1日の全授業が終わり、帰ろうとカバンを肩にかけた時、数学で出された課題が予想以上に多かったのか、菜穂がこの世の終わりみたいな顔をして助けを求めてきた。
「私、これから塾なんだよね」
「どうせ自習しに行くだけでしょ!
私に勉強を教えるのと学校で自習しようが、塾で自習しようが一緒じゃん!」
一緒ではない気がするけど、まぁ、いっか……。
「もう、仕方ないな、どこでやる?」
「学校じゃないと集中できない気がする……」
「確かに、じゃあ学校で今日中に終わらせようか」
まだ課題も開いてすらいないのに、浮かない顔をしている菜穂を椅子に座らせると、それから私は分からないと嘆く菜穂に鬼のような形相で教え、なんとか解かせ終わる。
お姉ちゃんみたいに誰でも優しい人間ではいれないし、ましてや生徒会長なんて面倒臭いことはやりたくない。
それなのに、お姉ちゃんと同じ高校に合格した私は、お姉ちゃんの人生を辿るように成績トップを維持し続けている。
その理由は……自分でもよくわかっていない。
だけど、私はお姉ちゃんではない。
「綺月~助けて~」
今日1日の全授業が終わり、帰ろうとカバンを肩にかけた時、数学で出された課題が予想以上に多かったのか、菜穂がこの世の終わりみたいな顔をして助けを求めてきた。
「私、これから塾なんだよね」
「どうせ自習しに行くだけでしょ!
私に勉強を教えるのと学校で自習しようが、塾で自習しようが一緒じゃん!」
一緒ではない気がするけど、まぁ、いっか……。
「もう、仕方ないな、どこでやる?」
「学校じゃないと集中できない気がする……」
「確かに、じゃあ学校で今日中に終わらせようか」
まだ課題も開いてすらいないのに、浮かない顔をしている菜穂を椅子に座らせると、それから私は分からないと嘆く菜穂に鬼のような形相で教え、なんとか解かせ終わる。