Again〜今夜、暗闇の底からお前を攫う〜
私にとって初めて出来た友達が綺月だった。
今まで友達のいなかった私が、意を決して選んだ超有名進学校。
派手だった髪を黒く染め直し、化粧もせずに、校則をしっかり守った制服で登校する毎日を私は選んだ。
いわゆる逆高校デビューだった。
両親共々職業は美容師で、幼い頃から髪をいじくり回され、小学生ながら派手髪で登校していた私はクラスの生徒から反感を買い、教師までもが問題児扱いをしてきた。
"親の教育がなってない"と他の生徒の親が口々に揃え言ってきた。
傍から見れば確かにそう見えるだろう。
でも両親は、私の一番好きな色を髪に纏わせているだけだった。
"菜穂は好きなものだけに囲まれて欲しい"
そんな脳内お花畑な考え方をしている馬鹿げた両親のことを私は大好きだった。
実際のところ、好きな色、好きな柄、好きな物を纏うだけで自分のことも好きでいられた。
だけど、陰口や仲間外れが日常だった小学校から中学校に上がると嫌がらせという"イジメ"が追加された。
1つ大人へと上がった中学生は、色んな感情を閉ざされていた引き出しから次から次へと溢れ出していく。
今まで友達のいなかった私が、意を決して選んだ超有名進学校。
派手だった髪を黒く染め直し、化粧もせずに、校則をしっかり守った制服で登校する毎日を私は選んだ。
いわゆる逆高校デビューだった。
両親共々職業は美容師で、幼い頃から髪をいじくり回され、小学生ながら派手髪で登校していた私はクラスの生徒から反感を買い、教師までもが問題児扱いをしてきた。
"親の教育がなってない"と他の生徒の親が口々に揃え言ってきた。
傍から見れば確かにそう見えるだろう。
でも両親は、私の一番好きな色を髪に纏わせているだけだった。
"菜穂は好きなものだけに囲まれて欲しい"
そんな脳内お花畑な考え方をしている馬鹿げた両親のことを私は大好きだった。
実際のところ、好きな色、好きな柄、好きな物を纏うだけで自分のことも好きでいられた。
だけど、陰口や仲間外れが日常だった小学校から中学校に上がると嫌がらせという"イジメ"が追加された。
1つ大人へと上がった中学生は、色んな感情を閉ざされていた引き出しから次から次へと溢れ出していく。