お見合い仮面夫婦の初夜事情~エリート裁判官は新妻への一途な愛を貫きたい~
泣きそうな声で吐き出す。仮面夫婦なんだって思うほどに、触れ合いが少なくて、不安になっていた。
一方で大知さんはあきれた面持ちになる。
「義務って……俺がどんな気持ちで耐えていたと思う?」
ごめんなさいと謝罪しようとして、その前にキスで口を塞がれ声にならない。
「んっ……」
性急な口づけに精いっぱい応えようと試みる。自分から彼の首に腕を回してより密着する姿勢を取った。
すると大知さんは私の頭をなでながら、体勢をずらし、私はソファの背もたれに背中を預ける形になる。
彼を正面にして閉じ込められ、ますます逃げられない。足を乗り上げ、スカートだからずいぶんとあられもない姿になっているのは容易に想像がつくのに、舌が痺れて次第に思考力が奪われていく。
「好きだよ。誰よりも千紗を愛している」
唇が離れ、耳もとで艶っぽい声でささやかれる。そのまま彼の形のいい唇が私の耳に押しつけられた。
「ふっ」
慣れない感触に声が漏れる。くすぐったいような、背中に鳥肌が立って苦しい。けれど、さすがに耳の縁をねっとりなめ上げられたときは、反射的に抵抗を示した。
「や、やだ」
身をよじって逃げようとするが、大知さんにつかまったままで意味がない。それどころか耳たぶを甘噛みされ、さらには息を吹きかけられ、容赦なく刺激されていく。
「耳、弱い?」
おかしそうに尋ねられるが、吐息さえ耳を熱くさせる。
一方で大知さんはあきれた面持ちになる。
「義務って……俺がどんな気持ちで耐えていたと思う?」
ごめんなさいと謝罪しようとして、その前にキスで口を塞がれ声にならない。
「んっ……」
性急な口づけに精いっぱい応えようと試みる。自分から彼の首に腕を回してより密着する姿勢を取った。
すると大知さんは私の頭をなでながら、体勢をずらし、私はソファの背もたれに背中を預ける形になる。
彼を正面にして閉じ込められ、ますます逃げられない。足を乗り上げ、スカートだからずいぶんとあられもない姿になっているのは容易に想像がつくのに、舌が痺れて次第に思考力が奪われていく。
「好きだよ。誰よりも千紗を愛している」
唇が離れ、耳もとで艶っぽい声でささやかれる。そのまま彼の形のいい唇が私の耳に押しつけられた。
「ふっ」
慣れない感触に声が漏れる。くすぐったいような、背中に鳥肌が立って苦しい。けれど、さすがに耳の縁をねっとりなめ上げられたときは、反射的に抵抗を示した。
「や、やだ」
身をよじって逃げようとするが、大知さんにつかまったままで意味がない。それどころか耳たぶを甘噛みされ、さらには息を吹きかけられ、容赦なく刺激されていく。
「耳、弱い?」
おかしそうに尋ねられるが、吐息さえ耳を熱くさせる。