【SR】幸せな結婚
夕方になっても誰も帰らないリビングで亜弥は一人、テレビを見ていた。
「いけない。もうこんな時間」
今朝、義母は無事、北海道へと発った。
久々に誰にも気を遣わずに過ごす一日は、いつもよりも時間の経過が早く感じる。
引っ越しの片づけや結婚祝いのお礼状の作成。
一息ついてお茶を飲んだと思ったら、もうすっかり日が落ちている。
そろそろ夕食の支度をしなければならないことを思い出し、急いで立ち上がった。
今夜は、義父が喜んでくれた和食にしよう。
亜弥はカーディガンを羽織ると、夕食の買い物へと向かった。