【SR】幸せな結婚
「駄目だ、こんなことをしたら。
私と亜弥さんは、義理の関係ながらも親子なんだ。
現実をもう一度よく見つめた方がいい」
「じゃあ……高校生のあの時だったら、勇気を出して告白していたら、先生は私の気持ちに答えてくれていたと言うんですか?
親子になる前だったら――抱いてくれたんですか!」
寿生は困惑した表情を見せたが、すぐに首を横に振った。
「亜弥さん、少し冷静になろう。
挙式も終わったばかりだし、うちに来て環境ががらりと変わったせいで、疲れもたまっているんじゃないのか。
それに、新婚早々、英太が出張で寂し……」
「先生、話をすり替えないで下さい!
私は真剣なんです……。
だって……先生とずっと一緒にいたくて、この家に嫁いで来たんですから――!」