【SR】幸せな結婚

そんな二人が新入社員同士として面識を持ってから、親しくなるのにさほど時間はかからなかった。

仕事中、お互いで質問しては一緒に悩み、ランチを共にすることも多かった。


優しさが滲み出ている英太の顔に、亜弥はわりと早い段階で心を開いた。

色々な会話をして、相手のことを知っていくにつれ、亜弥は英太と付き合いたいと思うようになった。




交際を申し込んだのは亜弥からだ。

少し奥手の亜弥は、それまで男性と交際したことは一度もなかった。

そんな亜弥が交際を申し込むのは、かなり勇気の要ることだったが、それほどまでに、交際を願う気持ちは揺るぎないものだった。




英太は少し驚いた表情をしたが、すぐに快諾した。

控えめな態度は今の女性にしては珍しいくらいで、派手さもなく、清潔感溢れる亜弥に好感を抱いていた。

交際を申し込まれたのは予想外だったが、悪い気はしなかった。


こうして、入社して2ヶ月後に二人は恋人同士となった。

< 5 / 47 >

この作品をシェア

pagetop