総長は、甘くて危険な吸血鬼
「あははっ、胡桃ちゃん流石!叶兎に反論する女子なんて初めて見たよ」
隣を見てみれば春流くんが笑いながらそう言った
”反論する女子なんて初めて見た”って言ってるけど、
赤羽くんっていったい何者…
「っていうか叶兎と胡桃ちゃんって知り合いなの?」
「今朝、俺がベンチで休憩してたら声かけてきた。」
『いや、休憩って…どう見ても体調不良だったよね??』
「は?どこが?」
あの時の叶兎くん、誰が見ても体調不良って思うと思うんだけど…
「まぁまぁ、叶兎って終始こんな感じだから何か言われてもあんまり気にしなくて平気だよ。」
『う、うん…?』
春流くんがなだめるように割って入ると、
赤羽くんは窓の方を向いたままため息をついた。
やっぱホント感じ悪いなこの人。顔は綺麗なのに。
「叶兎、色々あって昔からあんまり女子と関わろうとしないんだ。」
「お前、余計なこと言うなよ」
____キーンコーンカーンコーン
そんな会話をしている間にHR開始のチャイムが鳴って、
なんだかモヤモヤしたまま、私にとっての白星学園での生活は幕を開けた。