総長は、甘くて危険な吸血鬼
じゃ、じゃあ……私の勘違い……?
『妹いたんだ…!?…ごめん、わたし、勘違いして…』
ほんと、ごめん、勝手に勘違いして勝手な憶測してた
「いや、俺こそごめん。誤解を生まないように先に言っておくべきだった。顔上げて?」
叶兎くんに両手で頬を掴まれて顔を上げると、心配そうな表情で私を見ていた
「…俺が女の子と仲良くしてると思って、それでここまで逃げてきたの?」
そう言われてから2秒
ぶわっと顔が熱くなった
叶兎くんが言っていることは何一つ間違ってない、間違ってないんだけど…
「それ、嫉妬してくれたってこと?」
『それは、その…ええと…』
こんな感情になったのは初めてで、
どうすればいいか分からなくて
「否定しないんだ」
…!!
ねえ!もうわかってるならわざわざ聞いてこなくても良くない?!
叶兎くんってこういうとこあるよね
「胡桃___」