総長は、甘くて危険な吸血鬼
文化祭の季節
時が経つのも早いもので、転校してからもう2ヶ月
現在夏真っ只中の7月だ
「はい!!コスプレカフェがいいです!」
「いやここは謎解きだろ!」
「出店がいい!!たこ焼きとかやろーよ!」
そして、ミーンミンミン…と鳴いている蝉の声をよそに、
教室内では文化祭の出し物決めで盛り上がっていた
白星学園は普通の高校よりも早い7月に文化祭が開催される。
「え〜コスプレカフェ良くない??胡桃はどう思う?」
『えっ私?!』
目の前で繰り広げられる討論をぼーっと眺めていたら、
前の席に座っていた心音ちゃんがいきなり振り返って私に問いかけた。
『コスプレカフェ…って全員コスプレするの…?』
出し物としてやるのは良いと思うんだけど私はコスプレなんて似合わないだろうし全員参加ならあんまり〜…
割と賛成してる人もいるみたいだけど反対派の人はコスプレするのが恥ずかしいとかそういう理由だろう。
「うーん……でもさ!!このクラスにはあの2人がいるんだよ?!」
心音ちゃんがこの空気にも負けないぞと対抗すると
みんなの視線が“あの2人”に集まって…