総長は、甘くて危険な吸血鬼


えーー…拒否権は……?

みんな何が何でも叶兎くんにコスプレさせたいらしく、私がやるなら叶兎くんもやるって感じだと私に拒否権は無いらしいです…


結局うちのクラスの企画はコスプレカフェになったけど
他にも案が出ていた謎解き要素を入れて、
販売する物にはたこ焼きも含める事になった

これなら文句も出ずにみんなが納得したものになる。



…まぁでも、叶兎くんのコスプレ姿は

ちょっと見てみたいかも。


「じゃあ今日は材料調達と予算とスケジュール確認、それぞれ手分けして進めよ!」

「うん!!」
「おう!!」


クラスの文化祭リーダーである心音ちゃんを中心に
文化祭の準備が始まった

白星学園の文化祭はこのあたりではかなり有名らしくて、毎年当日には沢山のお客さんが来てくれるらしい。クオリティが高い分準備期間も長くて、今週は1週間全部文化祭の準備時間になっている。


「胡桃、ちょっと来て」

『うん?』


叶兎くんに隣の空き教室に連れられて、ガチャと扉の鍵を閉めた。

そっと抱きしめられて、後ろに回した右手で軽く頭を撫でられる。


『いきなりどうしたの?ここ学校…』

「この後生徒会忙しくなるから充電させて」


叶兎くん曰く文化祭は生徒会が最も忙しい時期らしい

だからクラスの準備にもあまり顔を出せないとか



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