総長は、甘くて危険な吸血鬼
『……』
叶兎くんと付き合うようになってから、分かった事がある
二人きりの時はいつもより甘えてくれるって事。
私だけが知ってる叶兎くんの姿って感じがしてなんだか嬉しくて、いつも思わず顔がにやけそうになるのを堪えるのに必死だ
そしてもう一つ、
『…ん…っ』
叶兎くんは多分、キスをするのが好きという事
いつも血を吸う前にこうやって優しく口付けをしてくれる
ハグと吸血はだいぶ慣れてきたけど
これだけはやっぱり慣れなくて恥ずかしい
いつもは血を吸われる事で感じた熱が、
今は直接口元から伝わってくる
「…かわいい」
なんかもう会ったばかりの頃の叶兎くんとキャラ違いすぎて、これこそ俗に言うギャップ萌えなのかもしれない…
『…叶兎くん、何かキャラ変わったよね?』
「そう?」
そう?……って自覚ないんかい
『だって初対面の時とか…』
「…………それ忘れて、恥ずかしいから」