総長は、甘くて危険な吸血鬼


『わっ、心音ちゃん!もしかして探してた?!』

「もー、胡桃ったら突然いなくなるからどこ行ったのかと思ったよー!」

『ごめん!ちょっと用事あったの!もう終わったから教室戻るね!』


用事っていうか、叶兎くんに呼ばれてついて行ったらあんなことに…

何してたかなんて口が裂けても言えないので用事!!って言い張ってどうにか誤魔化した。


教室に戻ると、クラスメイトが数個のグループに分かれて活動していて、販売物担当、内装担当、外装担当など、企画書が着々と進んでいた。


「胡桃には私と瑠奈と一緒に全体まとめつつ企画案考えるのとか手伝ってほしい!」

『うん、分かった!』

心音ちゃん、ツインテールの可愛い系ふわふわ女子って印象だったけどこうやってクラスまとめてるの見るとめちゃくちゃしっかりしてる子だなって思う。相変わらず仕事が早い。


「あ、それでこれ予算案なんだけど私計算苦手で…頼んでも良い?」


そう言って渡されたのは企画の予算案とペン。この前数学のテストで90点取ってたから得意かなって!なんて言われたけどよく覚えてるなそんなの。

まぁ計算は得意だしさっきまで私一個も仕事してないのでこれくらいならやらなければ

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