総長は、甘くて危険な吸血鬼
ーーコンコンコン
私は自分のケータイを片手に、叶兎くんの部屋のドアをノックした
「誰?」
部屋の中から声が聞こえて、どうやらまだ起きていたみたいだ
『胡桃です。ちょっといいかな?』
「…入っていいよ、開いてるから」
開いてるの…?!開けっぱなしってちょっと物騒では?と思いつつ叶兎くん起きててくれてよかったという安心感を抱きながらそっと部屋に入る。
「珍しいねこんな時間に来るなんて」
布団から体を起こした叶兎くんはベットの端に座った。
『ごめん、こんな夜遅くに』
ノックした後すぐに返事があったけど布団に入ってたってことはもしかして起こしちゃったかな
今の時間はちょうど深夜24時を過ぎた所、起こしちゃったならちょっと申し訳ないかも…
「何か困ったことでもあった?…それとも夜這いしにきたの?」
『夜っ…?!ち、違うからっ!』
「あはは、俺は歓迎するけどね」
も、もう…叶兎くんまた私を揶揄ってる…!
夜這いて…私まだそんな心の準備できてないし………って何考えてんの私!!
叶兎くんが変なこと言うからそう言うつもりで来た訳じゃ無いのに変にドキドキしちゃって、ちょっと距離を空けて叶兎くんの隣に座った。