総長は、甘くて危険な吸血鬼
とりあえず2号棟の方まで歩いてきたけど、
想像以上に倉庫が広かった。
倉庫の中に入ると大量に積み上げられたダンボールと大量のテープ類、画用紙とか木材とか、文化祭で必要だろうなって物が揃っている。
前いた学校とは大違いだ…
『えーっと、ダンボールとテープだっけ』
持てる程度にダンボールを重ねて、側にあるテープ類を掴もうとしゃがんだ時、一瞬頭がクラっとして体に力が入らなくてそのまま思いっきりダンボールの山を崩してしまった。
『…うわ、やっちゃった』
頭はクラクラするし体はだるいし、急にどうしたんだろう私
いや、なんか今日朝から若干体が重い気はしてたんだけど…
「大丈夫?」
床にしゃがみ込んでいると、横から誰かに声をかけられた
まあ倉庫でしゃがみ込んでる人いたらそりゃ怪しすぎるけど。
「廊下まですごい音聞こえたけど…」
顔を上げると、飛鳥馬くんが隣にいた。
彼も生徒会の一員だけど、あんまり話した事がなかったのでこうやって2人で話すのは何気に初めてだ。
『えっと…大丈夫!ちょっと体制崩しちゃっただけ!』
体調が良くないのを悟られないように思い切り立ちあがろうとしたけどまた少しふらついてしまって、目の前の飛鳥馬くんに支えられた。
「大丈夫じゃないよね?体調悪いなら保健室に…」