総長は、甘くて危険な吸血鬼

「………はぁ。度胸ある子だとは思ってたけどまさかここまでするなんてね。どうせ吸血が目的なんだろ、だからって部屋まで入って来んなよ。」




はい…??

いや、言ってる意味が分からないんですけど…




「まぁ胡桃ちゃんの血、美味しそうな匂いするし特別に見逃してあげる」 




近づいてくる春流くんから逃げるように
後ろに下がっていると、

トンと背中が壁にぶつかって


横に逃げようとすれば

春流くんが両手を壁について
逃げ道を塞がれた。



何…?

春流くん、怖い


さっきまで笑顔ですっごく優しい人だったのに


人が変わったみたいに、鋭い視線



春流くんの右手が、

私の制服のリボンに触れて、緩められる


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