総長は、甘くて危険な吸血鬼


「ま、ゆっくり寝ると良いよ。胡桃が寝るまではここにいるから」

『生徒会の仕事は?』

「春流達にも手伝ってもらってるから平気だよ…多分。だから余計な心配しなくていーの」


多分て…

でも、もっと頼ってほしいって言われちゃったし…こういう時くらい甘えてもいいかな

叶兎くんがそばにいてくれるだけで安心する。


「氷とかアイスとか欲しかったら貰ってくるけど、欲しい?」


氷……

相変わらず頭は熱いから氷は欲しいけど…

今は、


『ここにいて…欲しい…』



私は布団から手を伸ばして、叶兎くんの服の裾をギュッと掴んだ。

普段のなら私こんなに素直になれない気がする



「……分かった、ここにいるよ」

『うん……。ふふっ』

「何、いきなりニコニコして…」

『好きだなーって、思っただけ』


さっきから普通に会話してはいるけど頭はあんまり回ってないので、思った事をがそのまま口から出てくる。


「………ねー…胡桃って風邪ひくと甘えたになるタイプなの…?」


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