総長は、甘くて危険な吸血鬼
2日程寝込んでから、風邪もすっかり治って元気になった。
叶兎くん達からは熱が治ったからって無理するなって言われたけど、その翌日には文化祭準備に復帰した。
多分、田舎に住んでた私がいきなり都会に来て、それからいろんな事があったから疲れとかが溜まってたんだと思う。
そんなこんなで、約1週間の大掛かりな文化祭準備は着々と進んでいき、
そしてついに、文化祭当日______。
『ね、ねえ心音ちゃん、ほんとにこれ着るの!?』
「うん!胡桃サイコーに可愛いよ!」
『で、でもちょっとこれ流石に恥ずかし___』
「ほーらもう文化祭始まっちゃうから!行くよ!」
文化祭1日目の朝、
心音ちゃんから衣装を渡されたけど本当にメイド服だし
ちゃんと猫耳と尻尾もついてて、
コスプレなんて慣れてない私は若干躊躇った。
だってこの服…露出が多い…!!
肩出しドレスみたいに胸元は大きく開いてるし、
メイド服なのにヘソだしの作りになってるしミニスカにニーハイだし…
周りを見るとこれぐらい露出してる服みんな普通に着てるけどなんでそんな平然といられるんだ…
というか何でこの衣装学校側に許可もらえるんだ
今からでも変えてもらえないだろうかと駄々を捏ねていたら、心音ちゃんにガシっと腕を掴まれて更衣室から半強制的に連れ出された。
「あ!ほら赤羽くんいるよ!見せてきなよ!」