総長は、甘くて危険な吸血鬼
『痛っ、…やめ__』
何、どういうこと、
血を吸われてる…?!
朔って吸血鬼なの?
言いたいことは大量にあるけど力が強くて振り解けない
_____パンッ!!
その時、響くような大きな音がして
それは
叶兎くんが朔の頬を叩いた音だった。
叩かれた勢いで朔が私の手を離したので一歩後ろに後ずさると、叶兎くんに肩を抱かれた。
「おい。胡桃に触ってんじゃねぇよ」
叩いた時の大きい音とガチギレモードの叶兎くんに、
クラスにいた人達も「何だ何だ」とざわついている。
叩かれた当人は何事もなかったかのように頬杖をつきながら不気味な笑顔を浮かべている。
油断してた私も悪いけど、まさか朔にあんなことされるとは思ってなかった
「へぇ、White Lillyの総長サマは随分とくーちゃんに惚れてるみたいだね」
「何、お前どっかの組織の回し者?」
「それに、くーちゃんの血って甘いんだねー君のおかげ?」
「てめぇ…」
叶兎くんがいきなり朔の胸ぐらを掴んで、椅子から立たせた