総長は、甘くて危険な吸血鬼
『…私の部屋、906号室なんです!!』
どうせまた信じてもらえないんだろうなー、
と思いつつも必死で答える
「906号室、そんな話は聞いてないが…。カードキーをみせてくれ」
私はポッケからカードキーを出して
桐葉くんに手渡した
もしかして最初からこうすればよかったのでは?
カードキーには名前が書いてあるし、
これなら証拠になる
「……確かにこれは本物だな。」
そう呟いた桐葉くんは私の頭より少し上の位置に視線をやった
「うわ、ホントだ…」
私がチラッと後ろを振り返れば、
座っているソファーの後ろに春流くんが立っていた。
「あー…。ごめん、胡桃ちゃん。さっきいきなり…」