総長は、甘くて危険な吸血鬼
わざわざ送ってもらわなくても大丈夫って私は言ったけど、さっきの事があって心配だから送るって言われた。
「あれ、叶兎と胡桃ちゃんー?」
寮から外に出て校舎の方へ歩いていると、
後ろから聞き覚えのある声がした
「やっぱり!久しぶりだね」
「流風くん!?と…え、もしかしてこれみんな…」
振り返るとそこにいたのは、
White Lillyのアジトに行った時知り合った流風くんと、白い特服のような服を着た集団
多分軽く10人以上はいる
「待って、何でこんな大人数で来てんの?」
やっぱそうだよね、これ全員White Lillyの人達だよね
叶兎くんもこんな大人数連れて来るとは思ってなかったのか、かなり困惑している
「たまにはこういうのもいいかなって!」
「いやそういう問題じゃないって、こんな集団が学園内歩いてたら生徒がびっくりするだろ」
それはそう、本当にそう
私は知り合いだから良いけど特服着た大人数のイカつい集団が歩いてたら普通に怖い
「…お兄ちゃん、一緒に遊ぼ」
「こら、2人の文化祭デート邪魔しないの」
集団の中に1人だけ混ざっていた女の子
叶兎くんのこと“お兄ちゃん”って呼んでたからこの子が叶兎くんの妹…?
黒髪ロングヘアーで、この子も叶兎くんと同じ赤い瞳だ