総長は、甘くて危険な吸血鬼
「まぁまぁ、そんなピリピリしないでさ叶兎くん。折角新しいルームメイトが増えたんだから。あ、俺、 栗栖 天音。今日からよろしく!」
「飛鳥馬 羽雨。よろしくね」
ここでは大人しくしよう。そんなことを考えていた私に、さっきから向かいのソファーに座って静かにこちらの会話を聞いていた2人も声をかけてきた
『よ、よろしく…!』
栗栖くんは金髪で高身長で、
ピアスしてるし、一言で言うと…“チャラそう”
まぁでも、印象は悪い人ではなさそう。
反対に飛鳥馬くんは低身長で、ネクタイの色を見る限り2年生だから私より一つ年下だ
1年生は緑、2年生は青、3年生は赤のネクタイをしている。
「この階は生徒会室と寮が一緒になってるから、生徒会役員の俺たちは全員ここに住んでるんだ」
桐葉くんが言った言葉に対して
…マジか。
なんて表情をしていたのがバレたのか
「ちなみに俺、生徒会長だから。発言には気をつけろよ」
釘を刺すように、赤羽くんにそう言われた。