総長は、甘くて危険な吸血鬼
…とは言ったものの、
冷蔵庫の食材はかなり限られていて
とりあえず、すぐ作れそうな炒飯と野菜炒めにした
「うわ、すごい!久々に晩飯カレー以外のもの食べるよー」
テーブルに料理を持っていくと
個室に戻っていたみんなが席について待っていてくれた
料理を渡すや否や、栗栖くんが炒飯を食べ出して
「めっちゃ美味いじゃん、胡桃っち最高」
く、胡桃っち…?
その不思議な呼び方は置いておいて
美味しそうに食べてくれるから私も嬉しくなる
「ほんとだ、美味い」
「うんうん!さすが胡桃ちゃん」
他のみんなも、おかわりもしてくれて
賑やかな食卓っていいなぁって思った
「…お前、何1人で笑ってんの。」
『え?』
美味しそうに食べてくれるみんなの姿を眺めていると、
斜め前に座っていた赤羽くんと目が合った。