総長は、甘くて危険な吸血鬼

胡桃の血、吸わせて






『お風呂めちゃめちゃ広かったな…久しぶりに大浴場行った気分』



お風呂から上がってドライヤーで髪を乾かした後

ロビーに出たけど、
部屋はしんと静まり返っていて誰もいなかった


多分、それぞれ個室で過ごしているっぽい



私も自分の部屋に戻ろ…


そう思ってロビーのソファーの横を
通り過ぎようとしたけど、

机の上で何かが光った気がして

一瞬立ち止まる



灯りに反射して光っていたのは、机に置いてあった一冊の本の表紙の文字で


“White Lillyメンバー表”


と記載されていた。



『“White Lilly”って、今朝女の子たちが言ってたやつ…?』



思わず私は手前のソファーに腰をかけると、

その本を手に取ってページをめくってみる


< 29 / 259 >

この作品をシェア

pagetop