総長は、甘くて危険な吸血鬼
体調不良の人を放っておくのは気が引けるけど、迷惑みたいだしもう行こう。
そう思った時、
「おい叶兎、いい加減輸血パックの食事をやめて直接血を吸うようにしたらどうなんだ」
後ろからもう1人男の子の声が聞こえて
「遅い」
その人は叶兎と呼んだ目の前の男の子に輸血パックらしきものを手渡した。
受け取ったそれを開けてストローを刺したと思えば、そのままジュースのように飲み始める。
…いやいやいや、ちょっと待って
え?
輸血パックの食事??
血を吸う??
え、今飲んでるそれは血…???
情報量が多すぎて、私の脳内は色々パニックだ
そんな私の脳内を見透かしたように
「そこのお前、転校生だよな。俺は桐葉 凪、でこっちは赤羽 叶兎。叶兎が血を飲んでるのは俺たちが吸血鬼だからだ」
桐葉くんがそう言った。